最近流行の機械学習について勉強中です。
前回に引き続き、「CLOUD NATURAL LANGUAGE API」の実行を目指していきます。
前回まで
前回までで、ひとまずAPIの有効化と共に課金許可まで行いました。
認証ID取得
API管選択画面から「管理」のボタンを押して認証情報の取得画面に進みます。
選択肢が出てきました。
- APIキー
- OAuthクライアントID
- サービスアカウントキー
このうち、単純に実行したい場合に必要なのはAPIキーです。
それ以外のキーは未調査。
APIキーを選択します。
それ以外のキーは未調査。
APIキーを選択します。
無事に生成されました。
ここで注意事項ですが、APIキーは他人に漏らしてはいけません。
APIキーで個人を識別する仕様ですので、APIキーが漏れることは、ログインID/パスワードやクレジットカード番号が漏れることと同レベルの危機です。
ちなみに今は私が自分で検証しているだけなので考慮不要ですが、もし業務で本格的に使う事になったらAPIキー秘匿の為の策も練る必要があります。
外部への流出対策は言うまでもありませんが、内部に対する秘匿も課題になるでしょう。
例えば、
- ログにHTTPリクエストのクエリが表示されている。
- クエリの中にはAPIキーも含まれている。
- ログは内部の人間ならば誰でも見れる。
なんてコンボをやらかしたら、もう完全にダダ漏れですよね。
こういうのを一つ一つ見落とさないように防いでいくことはなかなか難しいと思います。
クラウドにはクラウドのリスクがありますので、その辺りも理解する必要があります。
ともかくこれで無事に取得出来ました。
ちなみに今、「取得したけど一覧に何も出ない」という挙動しました。
F5を押したら表示されましたが。
ちょっとGoogleさん、画面リフレッシュの実装漏れみたいなバグがありませんか、これ?
Googleって、些細なバグは後回しにするような所がありますからね。
ユーザーも些細な事は気にしないのがお付き合いするコツです。
実行
さて、これで実行に必要な素材は全部揃ったはずなのですが。
ここからが難関。
API仕様書を読み込んで行かなければなりません。
また、HTTPリクエストを作るプログラムも実装しなきゃいけないなど、大変な作業が待っています。
しかし、親切な事にGoogleには「APIエクスプローラ」という動作確認用の機能があります。
これを使ってちょっと動作確認をしてみましょう。
文章
テキトーに考えた私の自己紹介を送り込んでみます。
======================================
株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。
仕事はシステムエンジニア。
特技は空手道初段です。
家族は妻が一名ほどいます。
好きなお酒はウイスキーです。
仲良くして下さい。
======================================
使用する機能
analyzeEntities。
エンティティ解析です。
エンティティとは、「特徴的な単語」と解釈すれば良いでしょう。
結果
以下のようなリクエストを送り込みます。POST https://language.googleapis.com/v1/documents:analyzeEntities?key={YOUR_API_KEY} { "document": { "content": "株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。\n\n仕事はシステムエンジニア。\n特技は空手道初段です。\n\n家族は妻が一名ほどいます。\n\n好きなお酒はウイスキーです。\n\n仲良くして下さい。", "type": "PLAIN_TEXT" }, "encodingType": "NONE" }すると、こんな結果が戻ってきました。
200 - Show headers - { "entities": [ { "name": "株式会社ジェニシス 技術開発事業部", "type": "ORGANIZATION", "metadata": { }, "salience": 0.22330247, "mentions": [ { "text": { "content": "株式会社ジェニシス 技術開発事業部", "beginOffset": -1 }, "type": "PROPER" } ] }, { "name": "遠藤 太志郎", "type": "PERSON", "metadata": { }, "salience": 0.19125123, "mentions": [ { "text": { "content": "遠藤 太志郎", "beginOffset": -1 }, "type": "PROPER" } ] }, { "name": "Tacy", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.19125123, "mentions": [ { "text": { "content": "Tacy", "beginOffset": -1 }, "type": "PROPER" } ] }, { "name": "仕事", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.07422842, "mentions": [ { "text": { "content": "仕事", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "システムエンジニア", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.07422842, "mentions": [ { "text": { "content": "システムエンジニア", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "特技", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.05605998, "mentions": [ { "text": { "content": "特技", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "空手道初段", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.05605998, "mentions": [ { "text": { "content": "空手道初段", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "酒", "type": "CONSUMER_GOOD", "metadata": { }, "salience": 0.03795014, "mentions": [ { "text": { "content": "酒", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "ウイスキー", "type": "OTHER", "metadata": { }, "salience": 0.03795014, "mentions": [ { "text": { "content": "ウイスキー", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "家族", "type": "PERSON", "metadata": { }, "salience": 0.028858999, "mentions": [ { "text": { "content": "家族", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] }, { "name": "妻", "type": "PERSON", "metadata": { }, "salience": 0.028858999, "mentions": [ { "text": { "content": "妻", "beginOffset": -1 }, "type": "COMMON" } ] } ], "language": "ja" }
考察
ほえ~。「salience」とは突出率という意味で、この数字が高いほど特徴的で、
低いほどありふれた単語、という意味のようです。
- 株式会社ジェニシス 技術開発事業部
これで一つの単語として認識されています。
TYPE:ORGANIZATION
しかし、「株式会社ジェニシス」が会社名で「技術開発事業部」が部署名であることまでの粒度には到っていません。
- 遠藤 太志郎
私の名前も抽出出来ています。
TYPE:PERSON
ジェニシスの方は「TYPE:ORGANIZATION」で私の名前は「TYPE:PERSON」ですから、それが人間の名前なのか組織の名前なのかを識別出来るようです。
なるほどなるほど。
機能のイメージは沸いてきますね。
問題はこれをどう役立てるかということですが、試していくには元となるデータが沢山必要ですね。
同僚の日報とか解析してみると面白いかもしれません。
終わりに
引き続きCLOUD NATURAL LANGUAGE APIの検証を進めていこうと思います。
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