只今、クラウド基盤「Google App Engine(以下、GAE)」の連載しています。
前回でレスポンスパラメータを格納するDTO、「JETクラス」を作成しましたので、
次はそれをJSON変換します。
JSON
JSONは正式名称を「JavaScript Object Notation」と言う、軽量なデータ記述言語です。JavaScriptという名称が入っていますが、別にJavaScript専用というわけではありません。(変なネーミングですね)
同じデータ記述言語の兄弟分にはXMLがありますが、XMLの方が詳細な情報が定義出来る一方、処理が重くなります。
JSONは余り複雑なデータ表現には不向きですが、軽量という利点があります。
Ajax処理で使用するデータ程度ならJSONで十分対処出来るかと思いますので、基本はJSONを使っていくことになるでしょう。
JSON変換ライブラリ
さて、JavaのBEANクラスをJSON文字列に変換するのは、手動で行う必要はありません。便利なJSONライブラリがありますので、これを使用しましょう。
- Jackson
- JSONIC
- GSON
ザッと有名所ではこの3つがあります。
世界中でベンチマークが行われており、この中で最も高性能なのはJacksonです。
ですが。
今回はGAEですので、Google製ライブラリであるGSONを使うことにしようと思います。
以下からGSONライブラリをダウンロードして下さい。
しかし、ここで注意事項です。
どうも、最新型であるGSON2系を使用すると、GAE本番環境デプロイ時に「java.lang.VerifyError」が発生するようなのですよ。
どうも不安定らしく、発生したり、しなかったりする困った事象です。
「GAE GSON java.lang.VerifyError」で検索しますと同様の事象が数多く報告されていることが確認出来ますが、解決策は見つかっていないようです。
私も以前にこの問題にぶつかりましたが、その時はGSONのバージョンをGSON1系に下げることで解決出来ました。
この為、私はあえて古いバージョンであるGSON1系を導入することをオススメします。
まあ、VerifyErrorが出る問題につきましても、GAEのバージョンが進んだら発生しなくなるかもしれませんし、
今の所は現場の知恵ということで小耳に挟んでおく程度が良いかと思います。
変換実行
GSONライブラリの導入が終わりましたら、次は実際に実装してみましょう。JavaのBEANクラスをGSONを使ってJSON文字列に変換するサンプルは、こちら!!
Gson gson = new Gson(); String json = gson.toJson(jet);
これだけ。超簡単なのです!!
そう、私がGSONをオススメするもう一つの理由は、実装が超簡単な点です。
Jacksonだと「Factoryクラス」「マッピングクラス」とか何とか色々ゴニョゴニョしてきますが、GSONは超簡単です。
開発が楽になるという点においても、ここはGSONの採用をオススメしたい所です。
この結果、例としては以下のような文字列が出力されることになります。
これがJSON文字列です。
{"shohinList":[{"key":{"kind":"Shohin","id":3},"seqNo":1,"shohinId":"3","shohinName":"Tacy%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%883","stock":3333,"deliveryDate":"2014/07/04","createdAt":"2014/07/03 14:36:11","updatedAt":"2014/07/03 14:36:12"},{"key":{"kind":"Shohin","id":2},"seqNo":2,"shohinId":"2","shohinName":"Tacy%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%882","stock":1111,"deliveryDate":"2014/07/03","createdAt":"2014/07/03 14:36:01","updatedAt":"2014/07/03 14:36:01"},{"key":{"kind":"Shohin","id":1},"seqNo":3,"shohinId":"1","shohinName":"Tacy%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88","stock":1234,"deliveryDate":"2014/07/04","createdAt":"2014/07/03 14:35:30","updatedAt":"2014/07/03 14:35:30"}],"responseCode":0}
レスポンス返却
最後に、出力した文字列をHttpServletResponseに乗せて返却すれば一連の処理は完了です。response.getWriter().write(json);
HttpServletResponseで返却するのはGAEならではの話ではなく、Java Webシステム全般で共通の手法です。
Ajaxを使う時は必ず出て来ますので、覚えておくときっと良いことがあるでしょう。
終わりに
今回は楽勝な内容でしたね。これでGAE開発の最も根幹部分であるAjax通信は完成です。
後はこれを経由して各種機能をガンガン作って行くだけです。
次回はログイン機能を作ってみようと思います。
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